いろラボブログ

ビジュアルプロミング言語「Viscuit(ビスケット)」の使い方、プログラミング作品やゲーム、プログラミング教育のアイデアなどを掲載していきます。

国語「漢字の成り立ちプログラム」をつくろう!〈後編〉4つの漢字成り立ちプログラム

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ビスケットでつくる国語「漢字の成り立ちプログラム」後編です!

後編は、小学校5年生向けの内容です。

①象形文字プログラム

②指事文字プログラム

③会意文字プログラム

④形声文字プログラム

の4本立てで、お送りいたします!

前編象形文字アニメーション

と合わせてご覧ください。前編↓

irolab.hatenablog.com

 

はじめに

これを授業の中で実施するためのねらいは、「児童が漢字の成り立ちプログラムをつくることを通して、漢字の由来に興味・関心が持てるようになる」ことです。

自分自身、特に国語の専門家でもなんでもないので、今まで4つの成り立ちの違いが明確ではありませんでした。

が…プログラミングで成り立ちを表現しようとしたら、それぞれ違いがすごく分かるようになってきて、面白くなってきました!

 

●ポイント●

成り立ちのルールをプログラミングでつくってみる➡︎成り立ちのルールの理解が深まる

ということを、すごくプッシュしたいと思いました。

 

今回のサンプルプログラムは、すべて

「ひとりでつくる」モードで作成しています!

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ビスケットのアプリをひらいて…

①「ひとりでつくる」をえらんで、

②どこでもいいので、すきな色のへやをえらんで、

③「えんぴつ」ボタンをおしてください。

 

ステップ1  象形文字プログラム

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動いている絵をタッチすると、成り立ちアニメーションでだんだん絵が漢字に変化するプログラムです。

変化した漢字をタッチしたら、元の絵に戻ります。それをずっと繰り返します。

これは、遊び感覚でできて、とても楽しいと思います!

 

↓象形文字サンプルプログラムはこちらです

https://develop.viscuit.com/env/view.html?control=edit%3A00300014%3A5129%2F1-1%2F025.json%3A1-1%3A

viscuit
viscuit
開発元:Digital Pocket Limited Liability Company

 

 

 

ステップ2  指事文字プログラム

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例えば位置関係など、形に表すことが難しいことがらを表す漢字を、点や線を使って作成するプログラムです。

サンプルプログラムでは「上」「下」の文字をつくっています。

  • もし線の上に点があるときに、タッチすると、「上」になる
  • もし線の下に点があるときに、タッチすると、「下」になる

同じパーツでも、「位置関係や、組み合わせで完成する漢字が変化する」という考え方は、ビスケットのプログラミングと、とても相性がいいと思います!

あとは「木の根元に印があるとき➡︎本になる

」という感じのパターンもつくれますよね。

 

↓指事文字のサンプルプログラムはこちらです

https://develop.viscuit.com/env/view.html?control=edit%3A00300014%3A5094%2F1-1%2F023.json%3A1-1%3A

 

ステップ3  会意文字プログラム

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漢字と漢字がぶつかったら、新しい意味の漢字に変化するプログラムです。

サンプルではちょっと遊びを入れて、「元の絵が動いてぶつかったら漢字に変化する」ようにしています。

これ、アニメーション的にも楽しいのでおススメです!

「人が木で休む」みたいなストーリーをつくることで、成り立ちの謎に迫ることができる気がしました。(成り立ちには諸説あるそうですが)

 

↓会意文字のサンプルプログラムはこちらです

https://develop.viscuit.com/env/view.html?control=edit%3A00300014%3A5090%2F1-1%2F015.json%3A1-1%3A

《おまけ》

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時間がないときは、あっさりとこういう例もアリかと思います。

↓会意文字〈シンプルver〉サンプルプログラムはこちらです

https://develop.viscuit.com/env/view.html?control=edit%3A00300014%3A5090%2F1-1%2F008.json%3A1-1%3A

 

ステップ4  形声文字プログラム

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これが、1番ややこしいのですが、意味を表す漢字と音を表す漢字が正しい組み合わせで重なったら、新しい漢字に変化するプログラムです。

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↑設定を変更して方眼紙モードで作成しています。

  • 「いみボックス」をタッチしたら、1マス右に意味を表す文字がでる。
  • 「音ボックス」をタッチしたら、1マス左に音を表す文字がでる。
  • 正しい組み合わせで重なったら、変化する。

というふうにつくっています。

 

試しに実行してみましょう!

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↑「いみボックス」をタッチすると、

 

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↑意味を表す漢字がでてくる。

 

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↑「音ボックス」をタッチすると、

 

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↑音を表す漢字がでてくる、正しい組み合わせで重なると…

 

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形声文字に変身!

 

というプログラムです。

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↑こんな風に、ごちゃまぜにするとランダムに文字が飛び出すようになります!

正しい組み合わせのときにしか変化しないスロットマシーンのようになって面白いですよ(ちょっと時間かかりますが)

↓形声文字サンプルプログラム

https://develop.viscuit.com/env/view.html?control=edit%3A00300014%3A5125%2F1-1%2F015.json%3A1-1%3A

 

つくりかた

詳しいつくり方は、動画で確認してみてください!4つの成り立ちプログラム全部のせています。

youtu.be

 

さいごに

今日は、漢字の成り立ちプログラムの例を4種類紹介させていただきました。

 

ビスケットは、メガネでルールをつくっていくプログラミング言語ですので、「漢字の成り立ちのルール」を表現するに、すごく向いていると思いました。

 

「思考の過程をビスケットでメモ、結果的にアニメーションになる」といった感じで、「思考の映像化」をしてみることで、分類学習の助けになる場合もあるかもしれません。

 

クラスでみんなそれぞれ、違う漢字の成り立ちの秘密を調べて、プログラミング発表会というのも、もし時間が取れれば面白いかなー?と思いました。時間なければ、先生が提示用教材として、つくってみるだけでもいいかもしれません。

 

…と、どこか使えるアイデアがどこか一部分でもあればうれしいです!もし、実施された方がいらっしゃいましたら、ツイッターやコメントなどで、意見をいただけると大変うれしいです!

 

 

今日もご覧いただき、ありがとうございました!

 

「ビスケットの教え方が分かる!」小学校の先生・プログラミング教育関係者にオススメな講習です!

www.digitalpocket.org

 

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